コラム
2024年05月01日

甘い物が食べたくなるのはなぜ?そのメカニズムと注意ポイントについて詳しく解説


疲れが溜まって不満が募ったとき、チョコやケーキなどの甘い物をたくさん食べてしまうという方も少なくありません。一見普通のように思えることではありますが、いったいどのような理由によってこのような衝動に駆られてしまうのでしょうか?今回は、甘い物が食べたくなってしまうメカニズムと、甘いものを食べるときの注意ポイントを解説していきますので、気になる方はぜひ最後まで読んでみてください。

甘い物が食べたくなるときとその理由

甘い物が食べたくなってしまうのにはいくつか理由があります。まずは、この理由について以下3つの状況に分けて詳しく解説していきます。

● 疲れているとき
● ストレスが溜まっているとき
● 生理前

疲れているとき

身体や脳がエネルギーを大量に消費したとき、肝臓や筋肉内のブドウ糖の貯蔵に使われるグリコーゲンという物質がなくなります。そして、血液中に糖分が補給できなくなり、脳や身体に糖分が行き渡らない低血糖の状態になります。脳はブドウ糖をエネルギー源にしているため、速やかに甘い物を摂取するよう指示を出すのです。

ストレスが溜まっているとき

甘い物を食べることをストレス発散方法にしている人も少なくありません。甘い物を食べると気分が良くなったり、仕事が捗ったりするのは、「報酬系」と呼ばれる脳の回路が関係しています。

この報酬系は、糖分や脂肪分の多い食事を取ったときや、自分にとって好ましいものを手にしたときに活性化して快感をもたらすという特徴を持っています。知らず知らず甘い物を食べる量が増えている場合、常に快感を求めてしまうようなつらい状況に陥っているサインかもしれません。

生理前

生理前に甘い物が食べたくなる人が多いのは、女性ホルモンの影響です。生理前は血糖値が低下しやすくなるため、下がった血糖値を上昇させるために身体が甘い物を欲します。また、食欲抑制作用や精神安定作用のあるセロトニンの分泌も低下するため、食欲が増加することも甘い物が食べたくなる原因のひとつです。

甘い物を食べるとき気をつけたいこと

甘い物を食べることは日々の生活の楽しみでもあり、決して悪いことではありません。しかし、健康に害を与えるほど食べてしまうのは避けたいので、以下3つのポイントを意識するようにしてください。

● ゆっくり食べる
● GI値の低いものを選ぶ
● クエン酸と一緒に取る

ゆっくり食べる

ゆっくり食べると一度に吸収されるブドウ糖の量は少なくなり、血糖値の上昇が穏やかになります。血糖値の急上昇は、食欲の増進や脂肪の蓄積にもつながります。ゆっくり食べることで血糖値の急上昇を避けられるため、ダイエット中の方にもおすすめの食べ方といえるでしょう。

栄養のある物を選ぶ

どうしても甘いものを食べたくなってしまったときは、加工食品よりも果物などGI値が低く甘みが感じられるものを選ぶのがおすすめです。また、甘味のほかに食物繊維やカリウム、ビタミン類など栄養も一緒に取れる食品が理想的です。

クエン酸と一緒に取る

クエン酸には疲労回復効果があります。クエン酸を摂取すると、エネルギー代謝経路であるクエン酸回路が活性化され、より効率良くエネルギーが作られます。クエン酸は柑橘類や梅干し、お酢などに含まれているので積極的に取り入れましょう。

糖には依存性があるので注意が必要

ストレスが溜まっているときに甘い物を食べると気持ちが落ち着くようになりますが、糖には依存性があるということを忘れてはなりません。イライラしているとき、体内では自律神経のうちの交感神経が高まってアドレナリンが出ている状態です。このときすでに血糖値は上がっている状態ですが、甘い物を食べるとさらに血糖値を上げることになります。

血糖値の激しい変動は感情を不安定にするため、甘い物を食べてしばらくしてから血糖値が急激に下がるとまたイライラするという悪循環に陥ります。このように、糖への依存はメンタルを不安定にさせるため、ストレスが溜まっているときは別の解消方法を探すのがベストです。
また、血糖値の激しい変動は血管の内部の損傷や血管硬化につながり、Ⅱ型糖尿病や他の病気を引き起こす恐れもあります。メンタルだけでなく、体の健康面から見ても甘いものの摂りすぎには注意が必要です。

甘い物の食べすぎには注意しよう

甘い物を食べたくなってしまうのは、脳がブドウ糖をエネルギーにしているということと深い関係があります。そのため、疲れたときやストレスが溜まったときに甘い物が欲しくなるのは正常といえますが、血糖値の急上昇には注意が必要です。自身の健康に大きな影響を与える精神を安定させるには、甘い物に頼るのではなく自律神経を整えるのがおすすめです。

BME整体院では、腸脳相関の考え方のもと、自律神経を整えることに特化した施術を提供しております。腸脳相関とは、お腹と脳のストレス状態は関連し合っているという概念であり、たとえば肝臓が疲れていると、甘い物が食べたい傾向が強くなるなどの症状が出ます。お腹に刺激を与え、自律神経を整えることで全身の不調が解消されていくようになりますので、ご用命の際はお気軽にご相談ください。